「解約したのに、翌月も引き落としがあった」。分割払いで契約した人からよく出てくる話です。手続きの不備というより、契約がそもそも2本あるという構造を知らないまま進んでしまうことが原因です。この記事では、その構造と、やめるときに何をすればよいかを整理します。
契約は2本ある
分割払いや医療ローンを使うとき、実際には次の二つの契約が同時に結ばれています。
- 店舗との契約:脱毛の施術を受けるという契約
- 信販会社との契約:料金を信販会社が店舗に立て替え、あなたが信販会社に分割で返すという契約
だから解約しても引き落としは止まらない
店舗に解約を申し出て受理されても、それは一つ目の契約を終わらせただけです。信販会社との契約は別に存在しているので、そのままにしておけば引き落としは続きます。
解約するときは、店舗と信販会社の両方に連絡が必要だと考えてください。店舗が信販会社へ連絡してくれる運用のところもありますが、こちらで確認しないまま任せると行き違いが起きます。
解約の申し出をするときに、「信販会社への連絡はどちらがするのか」「いつ止まるのか」を必ず聞いて、答えを控えておいてください。
クーリング・オフの期間内なら信販契約も一緒に外せる
法定の書面を受け取った日から8日以内であれば、脱毛の契約はクーリング・オフできます。このとき、信販会社との契約もあわせて解除の対象になります。
手続きの実務としては、店舗と信販会社の両方に書面で通知するのが確実です。通知した記録が残る方法を選んでください。
支払停止の抗弁という制度
期間を過ぎたあとでも、店舗側に問題があって施術を受けられない場合などには、割賦販売法にもとづいて信販会社への支払いを一時的に止められることがあります。支払停止の抗弁と呼ばれる制度です。
たとえば店舗が営業を停止して施術が受けられなくなった、契約時の説明と実際の内容が違った、といった場合が想定されます。
使えるかどうかは事情によります。自己判断で引き落としを止めると、支払いの遅れとして扱われることがあるため、先に信販会社と消費生活センターに相談してください。消費者ホットラインは188です。
契約前に必ず出しておく数字
分割払いには手数料がかかります。月々の金額だけを見て決めると、総額が見えません。契約の前に、次を書面で確認してください。
- 支払総額。本体価格ではなく、手数料を含めて最終的に払う額
- 支払回数と支払期間。何回、いつまで払い続けるのか
- 手数料の額。総額から本体価格を引いた差
- 信販会社の名前。どこと契約するのか。連絡先も控えておく
施術が終わっても支払いは残る
回数が読みにくいのが脱毛です。予定より早く満足して通わなくなっても、支払いは契約した回数ぶん残ります。逆に、支払いが終わってもまだ施術が残っているという状態にもなり得ます。
施術の進み方と支払いの進み方が一致しない。これが分割払いのいちばん扱いにくいところです。契約前に、通う期間の見通しを自分なりに立てておいてください。
整理すると
覚えておくのは次の四点です。
- 分割払いを使うと契約が2本になる
- 店舗の解約だけでは引き落としは止まらない。両方に手続きする
- 8日以内なら、信販契約も含めてクーリング・オフできる
- 止めたい事情があるときは、自己判断せず信販会社と188に相談する
